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掃除をする前に知っておきたい基本テクニック

洗剤の効果をアップする裏技


洗剤をたっぷり、がベストではない

汚れを落とすには洗剤をつけてこすればいい、と考えてはいないでしょうか。洗剤=汚れを落とす素材とすれば、確かに洗剤の量が多ければ多いほど、濃ければ濃いほど汚れを落としやすいことになります。ですが、実際には洗剤量を増やしたところで、汚れの落ちやすさは変わらないのです。すすぎに使う水の量が増え、また洗剤を拭き取る手間も増えてしまうなど、大量の洗剤を使うことはデメリットの方が多いともいえます。
洗剤が汚れを落とすメカニズムは、「界面活性剤」という汚れを落とす成分の働きによるものです。洗剤に含まれる界面活性剤は、「水になじみやすい成分」「油になじみやすい成分」のふたつで構成されています。洗剤を使用することで、汚れの油分が水分中に浮き上がるため、結果として汚れが落ちるのです。
ここで重要なのは、界面活性剤の働きと洗剤の量は「関係ない」ということです。重要なのは汚れになじみやすい洗剤の濃度で、汚れの種類によって洗剤を使い分けさえすれば、洗剤の量は「汚れ全体にいき渡る程度」でいいのです。

洗浄力を増すお湯の活用

重要なのは洗剤の量ではなく濃度、と説明しましたが、もう少し詳しく解説すると、洗剤が汚れを落とす力は「4つの要素」で決められます。4要素は以下の通りです。
物理力…汚れを摩擦などの物理力で取り除く効果。
洗剤濃度…洗剤の濃さにより汚れを溶かす効果。
時間…洗剤が汚れと接する時間。
温度…洗剤&汚れの温度。高いほど汚れが落ちやすい。
物理力は、極論すれば洗剤がなくとも物理力だけで汚れを取り除くことも可能です。要は汚れ自体を削り取ってさえしまえばいいワケです。が、それでは汚れがついている部分に傷をつけてしまうため、洗剤の力を借りて汚れのみを削り取る必要があります。
洗剤濃度も濃い方が汚れ落としには効果的ですが、汚れごとに適した濃度があり、それ以上の濃度があってもあまり意味がありません。むしろ洗剤自体が家具などを傷めてしまう恐れがあります。
そこで有効に活用したいのが、残る2要素の「時間」&「温度」です。時間は洗剤を塗りつけて即拭き取るのではなく、汚れがしっかりと浮き上がるまで待つことで効果をアップさせられます。そして温度は、お湯で汚れ自体を緩め溶かすことで、洗剤の洗浄力をアップさせることができるのです。他にもガスレンジの汚れなどは、使用後の熱が残った状態で清掃することで、汚れが冷え固まる前にかんたんに取り去ることが可能です。
冬場の拭き掃除などでバケツにお湯を入れて掃除することがあると思いますが、これは寒さ対策よりも洗浄効果のアップという面で意味があります。当然ながら、夏場であっても拭き掃除にはお湯を利用した方が、効果に期待できるのです。
余談ながら、夏と冬では当然ながら気温が異なります。暑い夏の方が、実は洗剤の効果も上がり、汚れの落ちも良くなるのです。大掃除は年末よりも、実は真夏におこなったほうが効果的なのです。

浸け置き&貼りつけで頑固な汚れ落とし

温度と時間を活用すると説明しましたが、時間に関しては「浸け置き洗い」というテクニックが存在します。ガスレンジの五徳部分やキッチングリルなどの、焦げつきや激しい汚れがつきやすい部分は、洗剤をつけてこすり落とそうとしてもそうかんたんに汚れが落ちないものです。そこで、取り外しが可能な部分に関しては、熱いお湯をシンクやバケツに張り、その中に洗剤を混ぜ、そこに漬け込んでしまうのです。
浸け置きは大体1時間程度を目安に、50度以上のお湯に漬け込むことで効果を上げることができます。浸け置き後にスポンジやブラシなどでこすり洗いすれば、普通に洗剤をつけて洗うよりも高い効果が発揮されます。しつこい油汚れなどはそれでも落ちない場合もありますが、そんな場合は再度浸け置き。何度も繰り返すことで少しずつ落としていきましょう。また、定期的に浸け置き洗いをしておけば、汚れ自体が落ちやすくなるので激しく汚れることも無くなるはずです。
取り外しができない部分であれば、ティッシュペーパーや雑巾などに洗剤を染みこませ、汚れ部分に直接貼りつけて時間を置くという「貼りつけ」法も効果的です。その場合も1時間程度貼りつけたままにしておき、その後こすり洗いをしましょう。


 

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